ワタシの家から車で1時間ほどの実家に暮らしている父。
ある時期から、父の様子がおかしかった。
几帳面な父から違和感を感じた出来事
- 約束した日に来ない。時間も守れない。
- そもそも約束をしていたことを忘れている。
- 私の家にたどり着けない。
- 慣れているはずのワタシの家までの道中、迷ってしまい、そもそもなぜ自分がこの道を運転しているのか、わからなくなる時がある。
ある日、2時間かかってようやく我が家に到着した時、靴のかかとは踏みつけたまま、素足に直接、靴を履いていた。几帳面な父だったので、その姿に驚いたが、年老いて少しずつ気を遣わないようになっていくものなのかと、その時はあまり深刻に考えなかった。
この時点で、父の老化によるものだろうと安易に思わず、認知症を疑い、病院へ受診するなど、しかるべきケアが出来たらよかった。気が付けなかったことを、本当に悔やむ。
とんでもないことが起こっていた
当時、父は三女のスエコと二人暮らしだった。
父が我が家に来たとき、父のクレジットカードの請求額が、とんでもない額になっていると嘆いていた。どうやらスエコが父のクレジットカードを使い、隠れて散財をしていたようだ。
しかし問題は、スエコが自分の物を買っているのではなく、誰かに贈り物をしていたことだった。スエコが買った物が自宅に届かないので、父のクレジットカードが使われていたことに気が付かず、1ヵ月後に届いたクレジット会社からの請求書をみて、散財されていたことに気がついたという。
1件の金額がとても大きく、請求内訳が1枚の請求書では記載できず、複数枚にわたって記されていた。
購入した物を、どこに送っていたのか?
スエコは、どこに何を送っていたのか?
例えば、新米6万円分、お神酒を3万円分、地元の食材など、年貢か?と思うような物を買っているが、年貢だと感じたのも無理はない。送り先は日本全国の神社やお寺だった。キリスト教の教会へも送っているので、節操ない。すべてお供え物として、送っていた。
でも送付先が新興宗教ではなくて、本当にホッとした。
不幸中の幸いだよね。
父は、母を亡くしてから約15年、ずっと三女スエコの世話をしながら暮らしていた。
当時からスエコは、度々問題を起こすことがあったけれど、父は父で、我が娘のことで人様に迷惑をかけてはいけない、心配をかけてはいけないと、嫁いだ私にすら相談してこなかった。父はいつも「またスエコは、よからぬことをやっている」とため息交じりに嘆くぐらいだった。
そうは言ってもワタシも心配で、事あるごとにスエコに電話して注意をしていた。ただ、スエコとは全く話にならず、最後には一方的に怒鳴り散らされて終わる。私が実家を訪ねることも嫌がった。自分のテリトリーを犯されると思うと嫌だったのだろう。
そういう背景もあり、父の様子が少しいつもと違っていても、実家に介入して、対話出来なかったことが、本当に悔やまれた。
知っておきたい認知症の基本はこちら 確認してみてね。
(引用:政府広報オンライン)
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